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2006年02月09日の日記 ‣ 裁判員制度

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2006年02月09日(木)の日記

裁判員制度

日本で裁判員制度導入が決定してから久しいですが(導入はまだですが)今日の午前中は偶々裁判員制度についての話題になったわけです。
なぜそんな話題になったかを詳しく話すと守秘義務違反っぽいぞウキーとか言われかねないので詳細は省略で。ウキー。
裁判員制度というのは国民から無作為に選ばれた裁判員が,殺人,傷害致死などの重大事件の刑事裁判で裁判官と一緒に裁判をするという制度(引用元: 法務省Webサイト)のことですよ。なんか法務省の文章もイマイチなんかアレですが。
で、午前中に裁判員制度の話題になってある出来事を思い出したんです。その出来事は裁判員法(「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」2004年05月21日成立・同28日公布)の成立がほぼ確実になっていたころだったように記憶していますが実際のところ定かではありません。
その日、とある理由から裁判員制度に関するシンポジウムみたいな催し物に一聴衆として参加しに行ったわけですよ。裁判員とはこういうものだぜベイベーと国民に説明しちゃうよ的なヤツです。
MCがいて、パネリストとしてとあるローカルタレント、弁護士、裁判官その他諸々がいた気がします。
その中のイベントの一つに、殺人が疑われる架空の事案において被告人の有罪or無罪を考えてみるというものがあったんです。裁判員制度で心配されていることのひとつに、マスコミなどの様々な玉石混交・真偽不明の情報を鵜呑みにする一般人が裁判員として裁判に参加すると誤った判決に導かれるのではないか、特に、まだ逮捕されただけの段階から「犯人」と決めつけるマスコミの情報に流され冤罪が増えてしまうのではないかというものがあります。そこで、そのイベントを通じて「疑わしきは罰せず」の原則をしっかりと認識してもらおうという意図があったようです。
事案の内容は予想通り、結構疑わしいが証拠はないというもので、そこにいた聴衆のほとんどが被告人は「無罪」だと手を挙げたわけです。
そこでパネリストの弁護士はこう言いました。
「みなさん『疑わしきは罰せず』をよく理解して頂けているようで、裁判員制度が導入されても安心ですね。」
…そりゃその前に嫌というほど「疑わしきは罰せず」を強調してたんだから結果はそうなるでしょ。
それに続いて現役裁判官がこう言いました。
「私だったら、『有罪』にしますけどね。これだけ疑わしいのに無罪にしてたら全部の裁判が無罪になっちゃいますよ。」
…え?
………え?
どよめく会場。
現役裁判官が優先するものは「疑わしきは罰せず」ではなかったようです。
まぁ裁判なんて所詮そんなもんか。
そんなもんか。
教訓: 瓜田に履を納れず/李下に冠を正さず
2006/02/12(日) 16:09:20 (JST)

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